なんか、いい

終のすみかを探したら、長野で二拠点生活が始まりました

namytone

50代も半ばになり、暮らし方を変える友人が増えてきました。
30代で買ったマンションを手放して、小さなマンションへ住み替えたり、
子育てを終えて夫婦2人の生活になり、海の近くで二拠点生活を始めたり。
親の介護で地元に戻った同級生もいます。
離婚してから団地をDIYして、自分だけの城を手に入れた友だちも。

50代は、住む場所について改めて考えなおす時期なのかもしれません。
「あと何年元気に動けるかな」と考えて不安になって、
老後に住みやすい家のことを考えたり。

我が家も例外ではなく、子どもが成人したり、親の介護が本格化したりして、
この先の「家」について考える機会が増えました。

後からお話しに出てくる新しい家にて。食器がなくて、キャンプ用品で間に合わせ。場所が変わると、目に入るものすべてが新鮮に映ります。


そんなある日、家からほど近い土地が売りに出ていたので、軽い気持ちで見に行ったのです。
周囲には畑が広がり、里山には梅の花が咲いていて、鳥のさえずりが聞こえて……。

「ここにで暮らしたら、気持ちいいよね」

そんな何気ない一言から、急に「家の話」が動き始めました。
ハウスメーカーを回り、「リビングはここかな」「薪ストーブが欲しいな」などと好き勝手話して、図面を描いてもらいました。そうしたら、ぼんやりしていた「終のすみか」が、急に輪郭を持ち始めてきたのです。
ほんとに家が建っちゃう??と戸惑いつつも、マイホームの夢はムクムクと膨らんで。
好きなように空間を作れるって、やっぱり憧れますよね。

これも後からお話しさせていただく薪ストーブ。キャンプで使っていた道具をそのまま土間に。禁断の室内焼き鳥などもしてしまいます。

夢が広がりまくったところで、見積書。

「えええっ……高っ……高すぎる!!」

覚悟はしていたものの、予算を遥かに超える金額です。コロナ前と比べて、設計料も建材費も2〜3倍の値上げになっているとのことでした。
この年齢から大きな住宅ローンを抱えるのはリスクが大きすぎるし、そこまでして家を建てたいかというと、そうでもない気もする。
何度も話し合って、家を建てることはいったんやめることにしました。

でも、図面の中に描かれていた薪ストーブのある暮らしは、一度やってみたくて。
ゆっくりことこと鍋で煮込んで、炎を眺めながら日本酒を飲む時間。
もともとキャンプが好きで焚き火をよくするので、それを家の中でできるなんて…….と妄想は膨らむばかり。

「だったら、地方で薪ストーブのある家を借りればいいのでは?」

という話になってからは、本当にあっという間でした。遠距離介護に通いやすく、薪ストーブもある家を探したら、候補は2軒しかなくて即決。5月には長野で二拠点生活がスタートしました。土地を見に行った日から、たった2か月です。

窓の外に、こんなかわいいお客さんも。部屋の中が散らかっていても、仕事中でも、大歓迎です。

ついこの間まで、終のすみかのことをぼんやり考えていただけだったのに、
2か月っていろいろできるものですね。
家を買うのなら、もっと慎重にことが進んだと思いますが、
賃貸なら、ちょっとやってみて、合わなかったらやめればいい。
その気軽さが、新しい暮らしへの一歩を後押ししてくれました。

近ごろは、ものを買うときも「最後まで使えるものを選ばなくちゃ」と、慎重に考えることが増えていました。

器ひとつとってもそうだし、家具はもちろんのこと、住む場所もしかり。
「一生もの」という言葉は素敵だけれど、それに縛られて動けなくなったり、疲れてしまったりしていたかも。

暮らしは変わっていくし、まだまだ良いなと思うものも変わりそうです。
だから、「終のすみか」を考えるよりも、今の自分が心地よいと思える場所で、今の自分が好きだと思えるものを選べばいいのかな、と思い至りました。

「家」といういちばん大きな「一生もの」に本気で向き合ったことで、
今の気分を大切にすることに気づきました。

木々が多いから、霧や湿気が多い土地。お天気が悪いと気が滅入りますが、その分、晴れた日は気分がいい! ツンデレな土地です。
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元消防士(16年)からフリーランスへ転身。 なんかいいな、と思う日々のことを、撮ったり、書いたり、考えたり。namytoneブランドや、執筆活動をとおして、それらをカタチにしていくことをテーマに活動しています。
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